本日、X-Pro3がFUJIFILMより2019.11.28に発売されることが正式に発表されました。公式ページ> ニュースリリース
もちろん、レンジファインダーとしての基本的なデザインは踏襲されていて、外装がチタンになって軽量化され、強度も上がってるとか。ボディの種類は「ブラック」「DRブラック」「DRシルバー」の3種類展開。個人的には「DRブラック」がいいかな。
ざっとスペックを見るに、全体的に基本性能は底上げされている。センサーは「Xシリーズ」第4世代の裏面照射型2610万画素「X-Trans™ CMOS 4」になり、高速画像処理エンジン「X-Processor 4」が搭載。その他、詳細は省きますが液晶関連もスペックアップ。かなり暗いまたは明るい状況でも見やすくなっているらしい。
一番大きく変わっているところは背面液晶モニターの構成。1.28インチ・カラーメモリ液晶モニターが基本スタイルで、それを下にパカっと180度開くことで3.0型180度チルト式タッチパネル付きTFTカラー液晶モニター(約162万ドット)が現れるというザイン。通常の作業はEVF(エレクトリックビューファインダー)でのぞいて処理をしろということみたいだけど、正直使いにくいと思う。
撮影の確認や設定の変更など、普通に背面液晶モニターで行える方がいい。街中でファインダー覗きながら設定するのはいろいろ支障がでるし、ボディ下部に液晶モニターがぶら下がる形は邪魔で、いちいち開くんかいと。くるっと回転させて3.0 or 1.28インチモニターが選択できるならまだいいけど。これは結構なマイナス要素になるのでは。もっと普通にタッチパネル+バリアングルがいいなぁ。フィルムカメラに似せるという懐古主義?で撮影がしにくくなるのではいただけないよ。何かスベってる感。
あと、話題になっていたボディ内手振れ補正は結局搭載されなかったのだけど、個人的にはあって困るものではないので、大きくならないのならアリ、そうでないならナシ。OLYMPUSなんかは小型のボディに搭載しているので、実際どうなんでしょうか。X-Pro3は明るい単焦点との組み合わせが一番合うと思うので、まあ、無くてもいいかな。そういう割り切りは好き。
また、フィルムシミュレーションに「クラシックネガ」などが追加。このあたりは自分としてはあまり大きな関心事ではない感じ。あんまいっぱいあっても上手に使いこなせない不器用人間なのと、フィルムシミュレーションでテイストが大きく変わってしまうのも「自分の写真」を考えた時に邪魔になることもあるよね。グレインエフェクトも粒度とかサイズを調整できるらしいけど、グレインエフェクトってギミックな感じがして一回も使ったことない。
期待していた電池の保ちはX-Pro2の250枚から370枚(共にスタンダード、EVF)に約150%向上しているけど、基本的な枚数が少ないからちっとはマシかなくらいの印象。電池は同じNP-W126Sだしね。他のX-SERIESでも使える大容量の電池を出して欲しい。きっと高いだろうけど。
発売から数年X-Pro2を使ってきた中で、一番のウリであるOVFはほとんど使用していない。一番の理由は持っているレンズでは画面がケラレてしまうこと。実際にほとんどの人がOVFを使わずに撮影しているという調査結果から、EVFの強化に力を入れたとのX-Pro3に関する記事もあったり。よくよく考えると、撮影結果をファインダーで再現しながら撮影できることがミラーレスの大きな利点の一つと考えると、わざわざOVF使うのは矛盾もしてるよね。EVFの性能が上がれば上がるほど必要なくなると思う。
(隠し)背面液晶の件や、OVFの存在意義などを含め、懐古主義やギミックは必要なくて、そのデザインを生かし、スナップショットに特化したカメラとしての合理的かつ先鋭的な進化を望みたいというのが率直な感想。ということで、X-Pro3はあんまり「欲しい!」と思わせてくれる要素が少なかったなぁというちょっと残念な記事とあいなりました。今のところ、X-Pro3はスルーな感じですなぁ。
※本記事のアイキャッチ画像はX-Pro2だよ。